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ゼノブレイド3【レビュー】今年1番の超傑作。これだからゼノブレ推しはやめられない

ゼノブレイド3をクリアしたのでレビューをやっていきます。

まず、本作の感想について結論だけ言っておくと、本っっっっっ当に面白かったです。前作から5年が経ったうえでの発売でしたが、プレイしてみて本当に良かったと思えるゲームの1つになりました。

そして今年遊んだゲームの中だけでなく、私が今まで遊んできたゲームの中でも屈指の作品になったことは間違いありません。

ゼノブレイド3を制作したモノリスソフトや、総監督である高橋監督に対しては、こんなにも素敵な作品を作ってくださり感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

それではレビューしていこうと思います。

ゼノブレイド3/レビュー

作品のネタバレはありません。

独特な世界観に紐づいたストーリー

本作の世界観は非常にシリアスかつ冷酷。

ケヴェスとアグヌスの2つの国に属するそれぞれの兵士たちは、寿命が10年しかなく、寿命が尽きるまで生きるためには誰かの命を奪って生きていく必要があるという無慈悲な世界のルールのもと戦争が行われています。

もちろん6人の主人公たちも例外ではなく、元々はケヴェスとアグヌスにそれぞれ3人ずつ所属していたのですが、とあることをキッカケにその身を両国から追われるように。

協力関係を結んだ主人公たちはなぜ世界がそのようになってしまったのかを明かすため、全ての答えである「シティー」を目指し旅をすることになります。

その旅で個性の強い彼らがどんなふうに成長し、どのように互いを理解するのか

10年しか生きれなかった彼らが本当の意味での“命”を知ることはできるのか。それが本作のストーリーです。

これだけ聞くと「平凡だなぁ」と思う方もいるかもしれません。

しかしながら本作のストーリーは主人公たちが世界の謎を知れば知るほどに、主人公たちの首を絞めるような設定になっていて、やっていて心がギュッと引き締まるような感覚になるんです

それに初代やゼノブレ2をプレイしていた方ならば、ピンとくる場面や嬉しい展開もあってファンサービスも充実しています。

私はそういうのもあって本編で3回は泣きましたね。特にエンディングは涙で画面が見えなくなって2回ほど見直しました…笑

ネタバレありのストーリー感想はこちらで公開予定です。

※追記

記事公開しました
>>【ゼノブレイド3/ストーリー感想】サブクエのプレイ必須。終わりよければ全てよし。

複雑が故に戦略が無数にある戦闘

私は本作の戦闘をとても楽しめた1人なので、あえてハッキリ言っておきますが、本作の戦闘要素はシリーズ初見さんにとって「難しい」と感じるパターンがほとんどだと思います。

ですが、前作と比べて戦闘要素に慣れない方のためにチュートリアルがしっかりとしていたり、後からでも学び直せるように「訓練」があるので心配はしなくていいでしょう。ボス戦以外は自動で戦ってくれる設定もあります。

対して初代もしくは2をやっている方なのであれば、バフの効果だったりアーツ(技)の特性が一目見てわかると思いますから、戦闘の難しさというのは気にしなくて全然OKです。

コンボの爽快感だったり、立ち回り次第で戦況が一気に変わるゼノブレイドらしい戦闘は健在ですし、

本作ならではの「7人での戦闘」「ウロボロスになって戦う(超強力)」「2つのアーツを組み合わせることができる融合アーツ」を含めた戦闘を楽しむことができるのでシリーズで1番戦いが楽しめると確信しています。

ネタバレ防止のためモザイク処理あり

ちまたでは「ウロボロスゲー」と言われるほどウロボロスが強いことで有名ですが、ぶっちゃけ最初からウロボロスで戦ってもレベル0の状態なので、すぐに解除されるし超弱いです。

ですがレベル3まで上げると強すぎて確かにウロボロスゲーだと感じますね…。いいバランス調整だなと感じました。

開発者のこだわり

さまざまなゲームをプレイしてきた私から見ても、本作は1つ1つの細かいこだわりが素晴らしいです。

例えばムービーで描かれる主人公たちの瞳孔の動き。動揺している時や驚いた時の顔に合わせて目が細かくピクピクと動いていて、キャラクターの表情を豊かにしています。

この点、普通は動揺した時の目の動きをゲームで再現すると、どうしても“不気味さ“が出てしまって不自然になるのですが、本作は丁寧に描写されているために違和感なく自然な感じであったと思います。

もともと表情筋が豊かであったゼノブレシリーズもついにここまでやるようになったか、と少し驚きましたね。

また、本作では「挑戦」としてムービーシーンから戦闘に移る過程をシームレス(自然な感じ)にしたと開発者である小島さんがインタビューにて答えています。

任天堂スイッチはその性能の低さから、どうしてもシームレスにゲームを動かしずらいという懸念点があります。実際として前作ゼノブレ2はムービーから戦闘へ移行する際は必ず暗転してからの移行でした。

しかし本作は画面が暗転することなくムービーを見終えたらそのまま戦闘に移るので没入感が非常に高いです。それにローディングを挟まないのでやっていて本当に快適でした。

ムービーシーンなどのCGはこれまた熱い熱量で作っているんだなと感じます。作り込まれたまさに映画のようなCGになっており「これ、本当にゲームか?」と思うほど前作からの成長度が高すぎて驚いた記憶があります。

サブクエストがただのお使いではなくなった

本作に用意されているサブクエストですが、正直言って凄まじい出来です。ようやくゼノブレのサブクエがただのお使いではなくなりました。

メインクエストに入れるべきなのでは?と思うほどキャラの重要な裏話が元になっているサブクエがあったり、

テキスト文もただのテンプレではなくクエストごとに違っているので開発者の“爪の甘さ“を感じることは一切なく。

中でもヒーロークエストと呼ばれるサブクエストは、メインシナリオの補完となっている印象があって、もはやサブクエをやっているという感覚は0に等しかったと思います。

なので、本作をプレイするのなら必ず寄り道をしてサブクエを消費しながらメインを楽しむことをオススメしますね。

高密度で遊びがいのあるマップ

マップが超広い。

途方もなく美しい大地が広がるのが本作が持つフィールドの特徴です。

多種多様なロケーションがあって、歩いているだけで楽しいと思わせるのはゼノブレシリーズの恒例ですが、本作はズバ抜けてマップが広い上に横幅だけでなく縦幅にも密度が高くなっているため探索は途方もありません。

一見すれば「え、それって中身がないだけでつまらないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、そんなことはなく、むしろ縦にも横にも密度が高いために絶景ポイントでは本当に美しい景色を拝めたので感動的でした…笑

正直、今までのゼノブレであった「絶景ポイント」の中でも1番美しくて感動がすごかったのは本作だと思います。

また、景色だけでなくフィールド上にいるモンスターも活き活きしています。擬態しているモンスターや縄張り争いをしているモンスター、中には生殖活動をしているモンスターなどもいるので景色だけでなくモンスターの生態を見るのも案外楽しかったりしました。

シリーズ恒例のゴリラさんもいます

前作とは違い、地図はマップ埋めをして自分で完成させるのでやりごたえもかなりあると思います(マイクラで例えるなら「地図埋め」みたいなものです)。

さらに初代や2をやっている方ならば、見たことがあってピンとくる場所や名称(インヴィディア山脈など)があるのも特徴の1つ。ファンサービスも充実しています。

音楽に頼らなくなった印象がある

ゼノブレイドといえば圧倒的なクオリティーを誇るBGMが評価の1つでもありますが、ぶっちゃけた話をすると前作と比べて盛り上がりに欠けるかな、落ち着いているな、などの感想を持ちました。

1つ1つの音楽はどれも心地が良くて、サントラが出たら確実に購入するつもりですが、前作のようにいつ聴いてもプレイしていた時の思い出が蘇るような感覚は感じずらいです。

そもそも、本作の世界観やストーリー的に明るめのガツガツとした音楽を使えないのは当たり前のことであって、それが故に音楽の評価が前作と比べてやや微妙だと感じてしまうのは仕方のないことだと思います。

それに本作は従来のゼノブレのような、音楽とムービーを組み合わせて話を盛り上げる手法から一歩離れた気がするのは私だけでないはず。

どちらかといえば、音楽には頼らず物語の内容そのものでプレイヤーの情緒を動かす方向へと舵を切っていると感じました。

改善すべき点

レベル差があっても雑魚敵が襲ってくることがある

ネタバレ防止のためモザイク処理あり

上の画像は私が地図埋めをしていた時のことなのですが、見てわかる通りレベルが80近くあるキャラクターに対しレベル15の敵がわざわざ襲ってくるという現象がたまにあります。

正直襲ってくるだけならスルーして逃げればいいだけなのでいいのですが、モンスターのヘイトを買ってしまうとマップが拡大表示できなくなってしまい、地図埋めの邪魔になるので少しめんどくさいです。

フィールド上にいる敵なら襲ってくることはほとんどないのですが、なぜか擬態しているモンスターはだいたい襲ってくるのでアプデで調整を頼みたいところです。

船の操作性をどうにかしてほしい

「これ、本当にテストプレイした?」と思うぐらい船の操作性が悪いです

幸いなことに船を使うのはそうそうないので、そこまで悪い印象は持たなかったのですが、やはり船に乗ると「あぁ乗りにくいな…これ」と思ってしまいます。自然というより不自然な感じです。

そしてせっかく船を追加するのなら、クリア後でもいいから車の1つや2つは欲しかったと感じます。

単純に移動速度が上がって快適になりますし、ドライブゲーにもなるので一石二鳥だと思うんです。乗り物に乗っていればモンスターが反応しなくなると思うので、レベルの低い敵が襲ってくることもなくなるでしょうし。

まとめ


良かったところ

  • 世界観に紐づいたストーリーが過去作の中で1番重く感動した
  • 相変わらず複雑な戦闘だがシリーズの中では1番楽しめる(もしくは2と同等)
  • 開発者のこだわりを感じる
  • メインに入れるべきサブクエが多数あってやりごたえUP
  • フィールドの密度が縦にも横にも高く。モンスターも息づいている。
  • 音楽の出来は前作より劣るが、それでも良いのは間違いない

微妙だったところ

  • レベル差があっても襲ってくる敵がいて地図埋めの邪魔になる
  • 船の操作性が悪い。海の乗り物を出すのなら陸の乗り物も欲しい

いかがだったでしょうか。私なりにゼノブレイド3の魅力を伝えられたのかなと思います。

冒頭でも言いましたが、本当に面白い作品なので是非とも一度はプレイしてみてください。ちなみに初代か2をやる上で3をやるつもりなら、2から3の流れでプレイすることをオススメします!

それではここまで見ていただきありがとうございました。参考になれば幸いです。