さて、今回は凄まじいクオリティーと北米神話をもとにした世界観を合わせ持った「ゴットオブウォー」をレビューしていきたいと思います。
Twitterとこのブログを運営しています。お問い合わせはこちら
ゴットオブウォー/概要
開発元 | SIEサンタモニカスタジオ |
---|---|
発売年 | 2018年(PC版は2022年) |
PS2/PS3向けに発売されていた「ゴットオブウォー」が全く新しいゲームとして生まれ変わった、新ゴットオブウォーの1番初めにあたる作品です。
旧ゴットオブウォーはギリシャ神話が元になっていましたが、新生ゴットオブウォーでは北米神話をモチーフにしており、“とある目的”のために主人公のクレイトスが息子のアトレウスを連れて壮大な旅をします。
現在においては2022年11月に続編である「ゴットオブウォー ラグナロク」の発売が決定しているので、今からでもプレイすべき一作と言えるでしょう。
筆者はPS4版ではなくPC版でプレイしました。PC版ならば「21:9」の比率や4Kにも対応しているので、よりいい画質でプレイしたい方はPC版のプレイを推奨します。
素晴らしかった点
北米神話の名にふさわしい演出のクオリティー
本作の素晴らしい点、かつ最大の魅力はズバリ「凄まじいクオリティーを誇る演出」だと思います。
1番分かりやすい例だと、本作にはロード画面というものが一切存在しません。「死なない」「メニュー画面からゲーム起動」以外では全てノーカットでゲームが進行していくんです。
「ロード画面がないことが演出のクオリティーに繋がるの?」と思ったかもしれませんが、ロードがないのは皆さんが予想しているよりも、圧倒的な没入感を生み出します。
どんなにすごいゲームでもロードというのは必ず存在していて、例えばサイバーパンク2022やアサシンクリードオデッセイなど世界観に重きを置いた作品でさえ、ロードが必要になります。
その点、本作はロード画面が存在せず、「ムービーから戦闘」だったり「戦闘→ムービー」の境目がなくなり、自然なゲーム進行なので自ずと没入感が上がるわけです。
また没入感の向上にともなって、快適性も抜群に上がるので素晴らしい演出の仕方だと感じました。
また、システム的な演出以外にも、北米神話に出てくるキャラクターの描き方、クレイトスとアトレウスの切迫した表情をより際立たせるムービーのクオリティなど、演出の面だけ見れば本作の右に立つ作品はひとつもないと私は思いました。
ありえないほど質感の高いグラフィック
お世辞抜きで、本作のグラフィックはとんでもなく凄いものだと私は断言できます。
というのもおそらく私がやってきたゲームの中では唯一、ゲーム画面を見て「え、目の前に主人公いるんだけど!」と感じたからなんです。
↑特にこのシーン。画質を落としているので凄さがイマイチ伝わっていないかもしれませんが、実際に動いているシーンをモニターで見てみると、本当に目の前にいるようであなたも必ずド肝を抜かされると思います。
肌や、そこら辺にある岩でさえ高い質感で表現されており、「これだけ綺麗なグラフィックなのに最新PCでなくとも動くなんてすごいな」と感じました。
私はPS4版ではなく、PC版をプレイしたのですが、この判断は本当に良かったと心の底から思っています。
挫折一歩手前の難易度の良さ
難易度に関しては「死にゲーとまではいかないが、それでも高い緊張感で一瞬も油断できない」と感じました。
そこら辺にいるモブ敵でも気を抜いたら、HPがどんどん削られますし、ボス戦に至ってはしっかりと敵の行動パターンを読みつつ臨機応変に戦わなくてならず、最後まで戦闘が作業にならない点はとても好印象です。
それでいて、主人公のクレイトスの戦闘は豪快で凄まじく、いつも私たちプレイヤーに対して「おぉすごい」と思わせるような戦い方をしてくれて、爽快感も味わえたと思います。
クレイトスとアトレウスには、それぞれスキルと装備がたくさん用意されているので、自分にあったものを選んで戦闘をすると本当に楽しいです。
息子と父の関係性を含めた心情の掘り下げが特徴的なストーリー
本作は主人公が“父親“でありますが、これはゲームとしては珍しいこともあり、ストーリーの本筋は父親であるクレイトスとその息子であるアトレウスが、切磋琢磨しながらあらゆる世界を旅して“とある目的“を果たすストーリー展開となっています。
初めはぎこちなかったクレイトスとアトレウスがお互いを理解し、お互いに支え合うようになっていくという、言ってしまえばありがちなストーリー展開ではあるのですが
その様子を第三者目線で見ているプレイヤー私たちだからこそ、そんな物語でも感情移入することができて、最後の最後まで「親子の絆」というテーマを忘れずに2人のたくましさを見ることが出来ました。
特にアトレウスの成長は見ていて、まるでゲームをプレイしている私の方こそ父親になったような気分になったんですよね。
最初は父の言うことを全く聞かなかった彼が、険しい旅を通じて、最終的にどうなるのかはぜひともあなたの目で見てみてほしいです。
ちなみに、メインストーリーが終わった直後は必ず「あれ……これからどうなるの?」と思うはずなので、そう感じた時は「クレイトスとアトレウスの家」に戻ってみてください。とんでもない映像が流れます。
一本道だからこそあまり疲れない
意外なことに本作は流行りのオープンワールドを採用していません。どちらかといえば、ド○クエのような一本道で進んでいくゲームで、更に言えばフィールドの大きさだって大きいとは言えないと思います。
あのポ○モンですら、最新作はオープンワールドのフィールドなので、このあたりがプレイ前は少し懸念としてありました。せっかくの世界観を十分に表現できるか不安だったからです。
しかしプレイ後の結論としては、オープンワールドでなくとも十分に楽しました。むしろ一本道だからこそ探索要素に限りが生まれてくるので、疲れることなくプレイをすることができたと思います。
開発元によれば「自社の開発能力ではユーザーが満足できるようなオープンワールドを作れない」ために、従来の一本道のゲームにしたそうですが、正直この判断は大成功だと感じます。
それぞれのフィールドには多種多様な特徴があって、壮大な景色には思わずうっとりしてしまったり…。是非ともフィールド探索を楽しんでほしいです。
あえて悪いところを言うならば
実質行ける世界は限られている
本作はあらゆる世界を旅することができるのが魅力の1つだと思うのですが、9つある世界のうち行ける世界は6つまでとなっています。
もちろん続編のためにも行ける世界を残す必要があるのは、十分にわかっているのですが、やはりプレイヤーの私としてはこの点が少し残念でした。
続編である「ラグナロク」では行けるようになるのかな?
序盤で戦う敵にしては強い
ネタバレ回避のため詳しくは言いませんが、序盤で戦うことになる“とある男“はゲーマーである私としても「ちょ…、これ本当に序盤か?」と思ってしまうほど、手強い相手でした。
もちろん相手の動きに対する回避方法がわかれば攻略は余裕になるのですが、初見の状態では多くの人がいわゆる「初見殺し」をされると思います…笑
まぁこんな18禁ゲームに興味を持つ時点で、それなりにゲームがうまい方や挑戦心にあふれた方々が大半だとは思いますが、念のため伝えた次第です。
まとめ
- 圧倒的クオリティを誇る演出
- 最新ゲームにも引けを取らない圧巻のグラフィック
- ヌルゲー以上、死にゲー以下に設定された戦闘難易度
- 感情移入間違いなしのストーリー
- オープンワールドを採用していないからこそ疲れない
私としてはオススメしない理由が1つも見つかりません。
皆さんにはゴットオブウォーの素晴らしい世界観を味わってほしいと思いますし、「ロード画面がない」ということがどれほど快適で没入できるのかを体験してみてほしいです。
PS4版ならば2000円前後で買えることもありますし、PC版もセール中なら3000円ぐらいで買えると思いますので、ぜひともプレイしてみてください。
それではここまで見ていただきありがとうございました。参考になれば幸いです。