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【ゼノブレイド3】「新たなる未来」レビュー。ゼノブレイド三部作の完結がそこにある

ゼノブレイド3「新たなる未来」を約18時間でクリアしました。

結論から言ってしまうと「想像以上に感動したし面白かった」です……!!

過去作の要素がたくさん用意されており、DEと2をプレイしてた人には堪らない内容で本編以上にゼノブレシリーズの集大成でした。

ゼノブレイド3/新たなる未来

ゼノブレDEとゼノブレ2、そしてゼノブレ3をこれまでにない形で繋げ、未来へと旅立たせるゼノブレイド3の追加ストーリーです。

本編はDEや2をプレイしなくても問題がない新規歓迎スタイルでしたが、本DLCはDEと2の両方のプレイが必須となっています。どちらか片方だけプレイしても楽しめません

つまるところ本DLCをやろうとした場合、最低でもDEと2でそれぞれ40時間,計80時間は費やさなければいけないので遊ぶハードルはなかなかに高いですが、その分ファンサービスに特化しているので本当に面白かったコンテンツでした。

本レビューでは良かったところ・惜しかったところを主に話していこうと思います。

良かったところ

ネタバレなしでストーリーを語る

「新たなる未来」で1番に賞賛すべきなのはストーリーでしょう。(本レビューではネタバレなしで話します)

事前情報から前作主人公であるシュルクとレックスの登場は明らかになっていましたが、まずこの二人の立ち位置が本当に良かったです。

壮大な人生を送ってきた先輩としてマシューたちを引っ張る姿、自分たちが何をすべきなのかを冷静に判断する姿、ニコルとカギロイに戸惑いながらも接する姿…。どの姿にも「あぁ本当に成長したんだなぁ」と感動が止まりませんでした。

ゼノブレ3本編の方ではパーティにDEでいうところのダンバン、2でいうところのジークなど、いわゆる“大人組“がいなかったので、どこか物足りなさを感じた方もいると思います。

しかし「新たなる未来」では大人組がいる上にその大人組が前作主人公なのですから盛り上がらないわけがないんですよね。

また、ゼノブレ三部作を繋げ未来へ旅立たせる物語だということを謳った本作ですが、まさにその通りでDEと2で残されたクラウスの罪の精算はもちろんのこと、ゼノブレ3で謎であったことも“一部“回収されました。

せっかくDLCをやるならゼノブレ3で貼った伏線は全て回収してほしかったところですが、あくまでも「新たなる未来」はDEと2をベースに展開されるお話ですから、少しでも回収してくれたこと自体が奇跡なのかもしれません。

※ネタバレありの感想記事は執筆中です

キャラの個性が強い

ストーリーの話をしてきましたが、本DLCはキャラクターの個性も非常に良かったです。

実はいうと私は以前から「六氏族のキャラなんて本編にまともに出てきていないんだし、出す意味ある?」と思っていたのですが、そんな主張を砕かれてしまうほどキャラの良さが引き立っていました。

特に主人公であるマシューはよくできているキャラクターだと思います。

お調子者ではあるものの、自身の抱えている想いや感情は他の誰にもないものがあり魅力的な人物像でした。こんなことを言うのもなんですが、ノアよりもゼノブレらしい主人公です。

そして前作主人公であるシュルクとレックスもまた原作とは違う個性があって見応えがあったと思います。

ある程度は人生経験がついてくる18歳に大きな出来事を経験したシュルクと、まだまだ幼いといえる15歳に大きな経験をしたレックスでは、やはり成長度合いに違いが出ると思うのですが、そういったところも描いていたので良かったです。

過去作要素をふんだんに取り入れたフィールド

あれは……!?

そしてフィールドについてですが、DLCコンテンツとしては非常にマストです。3のようにコンテンツの割に広すぎるわけでもなく、イーラのように使い回しを感じることもありませんでした。

各所にDEや2の面影が見られ、その度にシュルクやレックスが「ここは……!」とボイスありで反応してくれるので探索がすごく楽しかったです。

また新要素として「クラフト」も導入されました。

エーテルスライド。縦にも横にも素早く移動できる優れもの
探索を楽にしてくれるタワー

このクラフトはフィールド探索を楽にするタワーを作ったり、超高速で移動できるスライドを作ったりすることができるのですが、作るのに素材を要求するので結果的にフィールド探索の重要性がアップすることへと繋がっています。

とはいえこのクラフト要素はちょうどいいサイズだと感じるフィールドだから探索に苦痛を感じることなく楽しめた要素なので、本編のような膨大なコンテンツには適さないでしょう。

懐かしいと感じる戦闘

気になる戦闘ですが、こちらもとても満足しています。ゼノブレ2と並ぶくらい戦闘が本当に楽しかったです。

パーティメンバーの役割が過去作の中でも1番と言っていいほど良いバランスとなっており、難易度ノーマルでもそこまでつまづくことなくプレイすることができました。

DEや2をやっていた人なら、度々使っていたであろう「モナドバスター」や「ソードバッシュ」などの技はもちろん使えますし、ファンの中でベイブレード」「扇風機」などと呼ばれてきたレックスのダブルスピンエッジ連打もできます。

また本編でいうところの「融合アーツ」も本作ではウロボロスパワーとして使うことが可能です。中には強力な物もあるのでしっかりと強化することも大事ですね。

チェインアタックも本編同様に可能

強化といえば、本作は探索によって見つかる「アーツ解放キット」「ジェム解放キット」によって使えるアーツの数やジェムの数を増やすことのできる仕様になっています。

元々探索に力を入れていたゼノブレシリーズですから、探索が事実上のキャラクター強化に繋がっているのは良いと思いました。ただクラフト要素と同様にDLCだからこそ成り立っているシステムとも感じます。

歴代最高とも言っていい音楽

音楽がハイクオリティなのはゼノブレシリーズ恒例ですが、本作の音楽に関しては「楽曲製作陣も集大成を意識して作ったんだな」と少し聴いただけで分かりました。

特にオープニングや戦闘で流れる「New Battle!!!」はマジでやばいです(語彙力どうにかして)。「Chain Attack」のような哀愁漂うメロディ、「戦闘‼︎/イーラ」のようなオシャレなピアノ。そして極めつきにギターが暴走しまくります。

また、本編では2回しか流れなかった「命を背負って」は本作でも一度だけ使われるシーンがあるのですが、そのシーンは本当に熱くて必見です。

惜しかったところ

悪かったところはありません。「お世辞だろ」と思うかもしれませんが本当になかったです。

ですが、惜しいなーと思ったところはいくつかあったので紹介できればと思います。

新規ソフトとして発売してほしかった

ん……!?まさかあれは!

1番惜しいなと思ったのは、この「新たなる未来」がDLCの枠であるということです。

せっかくシュルクやレックスが出たり、それ以外のキャラの良さも本編と比べて良いのに、DLCというだけでメインストーリーに使える時間に制限があるのはかなり残念だったなと。

もっとこの6人で旅をしたかったし、色々な様子を見たかったのが正直な感想です。制作側も語りたいことがまだ十分にあると思いますし……。

強くてニューゲームがない

黄金の国イーラにはあるのになぜ……?

と思ったのですが、もしかしたらまだ何かアップデートをする予定なのかもしれません。

Twitterにて少し書き込みましたが、ゼノブレ3のエキスパにはゼノブレ2のエキスパに書いてあるような注意書きがなく、公式アカウントが『最終』とまだ発言していないことから何かしらアップデートをするのではないかと予想しています。

どのみち7月にはホムヒカのアミーボが出たり、サントラが発売されるぐらいの時期になるのでアップデートをするならそのタイミングでしょう。

総評|10年以上に及ぶシリーズの区切りにふさわしいDLC

3本編は何かと賛否両論で、私自身もクリアから時間が経った今では「やっぱり2が1番面白かったな」と思うのですが、この「新たなる未来」に関しては本当にシリーズ1番と言っていいほど面白かったですしファンからの評判もかなり良い印象です。

過去作要素をふんだんに取り入れたストーリー、戦闘、フィールドなどはどれも見応えがあり、DEや2、そして3をやってきて本当によかったなと思いました。

優等生として始まった「初代ゼノブレイド」から、多くのファンを生み出すことに成功した「ゼノブレイド2」、

そしてその二作を繋げ新たなゼノブレイドを生み出すための「ゼノブレイド3」「新たなる未来」で三部作は終えることとなります。

各作品ごとに色々と批判されてきたこともありましたが、それを引っくるめてもゼノブレイドというゲームは私自身のゲーム史を大きく変えてくれたゲームであり、本当に最高のゲームでした。

これで一旦の区切りがつくということで悲しさもありますが、製作陣の方々にはこの時までゼノブレイドという作品を繋いでくれて感謝の気持ちしかありません。そしてこれから先も作ってくれる意志を見せてくれていることにも感謝です。

改めてゼノブレイドに関わった全ての方々へ、本当にありがとうございました。