どんなオープンワールドにするのかによって変わる
※OW=オープンワールド
まず結論を話す前に「OWに最も大事なもの」の定義について私なりの見解を少し話そうと思います。
そもそもOWとはかなり大きな括りとして使われることが多いですが、細かく見ていけばその種類はいくつもあることをご存知でしょうか。
例えば私の好きなゲームである「ゼノブレイド」はよくオープンワールドゲームとして語られることが多いのですが、実は純粋なOWではなく“セミオープンワールド“という限りなくOWに近いフィールドを使っています。
また、最近爆発的ヒットした「ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム」はOWというよりもオープンエアーという方がしっくりきますね。
つまるところ、OWというのはあらゆる種類の広大な世界のことを総称して呼んでいるだけであり、そのOWにとって大事なものとは、そのOWをどんなモノにするのかによって変わってくるというわけです。
「ゼノブレイド」ならファンタジー的な世界観を演出することが最も必要な要素といえますし、「ティアキン」ならユーザーに飽きない遊びを提供できることが最も必要な要素と言えます。
だが1番大事なのは「空気感」
しかしながら総称して呼ばれるOWにもたった一つだけ大事なことがあると最近気づきました。これを抑えなければ良いOWとは言えない。それは「空気感」です。
空気感というのは、その世界で過ごしている時間がどれだけ気持ちいいものなのかを表す指針と言ってもよいでしょう。
「空気感」がいいOWはずっとやりたくなるし、逆に良くないOWはやりたくない。単純なことではあるのですが、単純だからこそOWを作る上ではこの「空気感」を最も大事にするべきだと思っています。
そして、この空気感を話す上で最も分かりやすい作品といえば「デスストランディング(以下略:デススト)」ですね。
デスストのOWは例で挙げた「ゼノブレイド」や「ティアキン」のようにアソビやクエストを提供するようなモノではありません。フィールド上には殆ど何もない。なのに歩くと何故か「美しい」と思えるフィールドが特徴的です。
冗談ではなくデスストのOWは何もありません。そこにあるのは圧倒的な自然と敵だけ。それでも楽しめたのはデススト特有の「空気感」が私に語りかけてきたからだと今なら理解できます。
作業感を減らすとか、ロケーションの豊富さ、ランダムイベントなどOWに必要な要素は挙げればキリがないですが、キリがないほど広いフィールドを捜索できるOWには、やはりこの空気感が必須となるのです。
今日のオススメゲーム
「デスストランディング」
このゲーム、やることは「ただ配達するだけのゲーム」なのに何故かハマっちゃう人が続出しています。
それは本文に書いた通り、魅力的なフィールドが舞台であるのも要因の一つなのですが、もう一つ挙げられるのは映画なのではないかと疑ってしまうような圧倒的なムービーとストーリーにあります。
まぁそれ故に「ムービーゲー」と言われることも稀ではありませんが……。しかし大人なゲームをしたい人には100%でオススメできる作品です。