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【レビュー】過大評価?個人的には良ゲーのゼノブレイドDEを語る

今回は大人気シリーズ「ゼノブレイド」の初代作のリマスターとなる「ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション(以下略:ゼノブレDE)」をレビューしていきます。

結論から言ってしまうと、私にとってこのゲームは“少々過大評価である“と感じました。ゼノブレの初代を誇る作品として一定ラインを超える面白さはありますが、初代ファンがいうほど「面白い!神ゲー!」とはまではいかなかったのが正直なところです。

もちろんこの作品のおかげで2や3が出たことは間違いのない事実ですが、そんな2や3とは一味も二味も違う作風なので少し驚きました。

この記事ではゼノブレファンである私が、そんなゼノブレDEの良かったところ・悪かったところを中心に書いていこうと思います。

それではどうぞ。

【レビュー】ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション


ゼノブレシリーズの歴代最高を誇るストーリー

まず自分がこのゲームをクリアしてみて、素直に思ったのは「不満や微妙だと思うところがなく、いい意味でゼノブレ2,3とは違った素晴らしいストーリーだな」ということ。ストーリーの良さだけでいえば歴代トップと言ってもいいほど本当に素晴らしかったです。

主人公・モナド・登場人物(仲間)・巨神界と機神界。どれも隠された秘密があり、それらは全て丁寧に描かれていくので物語を進めるのが本当に楽しかった。

仮に「このシーンのキャラクター描写おかしくない?」と思ったところがあっても、後々それを含めた伏線回収がされていくので説明不足感も一切ない。むしろ2や3をやった後だと「そんなに説明してくれていいの?」といい意味でストーリーを追うことができたと思います。

そしてリマスター作品であるのにも関わらず、後日談を描く追加ストーリーが収録されているのも好印象でした。

追加ストーリー「ゼノブレイド つながる未来」

ストーリー自体は10時間もあれば余裕でクリアできるぐらいのボリュームなので、期待のしすぎは禁物ですが本編の後日談というだけで十分な価値はあると思います。

成長したシュルクやメリアの姿はもちろん、今後のゼノブレイドに繋がる伏線や、ゼノブレ3の追加ストーリーにも登場するモナドREXの成り立ちも描かれるのでゼノブレファンなら絶対に見るべきストーリーです。

全てにおいて快適

あんなに遠い街にスキップトラベルしても1秒かからない

マップ移動時のロード、メニュー画面のテンポの良さ、難易度設定など、いずれにおいても快適なプレイをすることができました。

特にロード時間が短いことについては予想以上に快適だったと感じています。流石にムービー移行時のロードは長いですが、それでも30秒もあれば必ず終わっている印象です。

UIに関して相変わらず弱いのはゼノブレイドシリーズ全体として悪いところですが、アプデ前のゼノブレ2と比べたら全然許容できるレベルだと思います。

フィールドや戦闘のBGMが秀逸

実際にやってみて感動してほしい

ガウル平原や機神界で流れる壮大で迫力のあるBGM。脳内再生なんて余裕ですね。

ゼノブレはシリーズ通して音楽に長けている、そんなゲームだと思うのですが、やはり初代作でもそれは変わらず音楽においても満足度の高いゲームとなっていました。

特にガウル平原のBGMはフィールドのデザインと相まって忘れたくても忘れられない。2023年の今でさえ驚きですから、2010年でゼノブレイドを遊んだプレイヤーはなお驚いたでしょうね。

悪かったところ

全力疾走ノポン

悪かったところはたった1つ。でもその1つが私にとって本作の評価を一気に下げたのです。

戦闘が絶望的につまらない

ゼノブレ2や3をやってからだと戦闘が絶望的につまらないです。

如実に感じたのはキャンセル攻撃ができないという点。2や3だとキャンセル攻撃を駆使して戦うのが戦闘の面白さの1つなのですが、DEは特攻めがけてアーツを繰り出すだけなので戦闘が作業的に感じてしまうんですよね。

攻撃を回避したり防御できる「未来視」があっても、キャンセル攻撃ができないのでアーツのゲージが全然たまらず「未来は見えてもそれに対抗する手段がない」という状態になります。これが結構ストレスでした。

チェインアタックに至ってはチェインが続くかどうかは運ゲーという仕様。キャラのステータスを上げることである程度チェイン続行の確率を上げることが可能ですが、確率と言われてもね……といった感じ。

他のレビュー記事や動画を見ると、「位置取りやコンボを極めるのが楽しい」なんて書かれていることが多いのですが、「いや、別にそれ2とか3でもできるじゃん」と思うのは私だけでしょうか……(汗)

総評:確かに面白いが初代ファンが持ち上げすぎている。Wiiで生まれたからこその一作

以下、総称です。

壮大な世界観を持ったストーリーのインパクトや深さは歴代1番であり、2や3とは比にならないという意見もプレイした後だと頷きたくなりました。

ですが、RPGにおいて戦闘がつまらないのはかなり致命的です。よく「ゼノブレ2は戦闘が複雑だからストーリーを進めるのがキツい」と言われますが、私としては戦闘が単調すぎることもストーリーを進めるのを辛くする要因なのかなと感じます。

ではなぜRPGにおいて重要な「戦闘」が単調なのにも関わらず、神ゲーと言われる作品にまでなったのか。

それはストーリーも要因に含まれますが、もう1つはWiiという性能的にかなりの制約を持つゲーム機で表現することがかなり難しかった、オープンワールドに近いフィールドの奥行き・広さを実現したからだと思います。

これにより普段プレステーションなどでゲームを遊ぶ層やWiiのカジュアルなゲームしか遊んでこなかった層などが興味を持つことになり、「遊ぶ→ストーリーに感銘を受けて神ゲー認定」という形に持っていけたのではないかと分析しました。

つまりゼノブレイドは本当に奇跡のような作品であるということ。これに尽きると思います。

モノリスソフトが背水の陣で作ったという本作。リマスターであってもその熱は十分に伝わることでしょう。

ここまで見ていただきありがとうございました。参考になれば幸いです。