なぜ昨今のゲームは非常に高いのか
スイッチ、PS4、XBOXから出ているゲームはどれも高いですよね。
今年最大のヒット作と期待されている「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」は約8000円。とてつもない話題性を呼び起こした「ホグワーツレガシー」も同じく約8000円となっています。
これだけ高いとなるとやはり内容には期待してしまうもの。高い価格を払ったからいいものが提供されると考える方が大多数だと思います。
さて、それは本当に正しい考えなのでしょうか？「価格が高いなら良いものを提供されるのが当たり前である」、だから価格が高いのに内容がダメなら「おかしいだろ！」と言う。これは適切な行いでしょうか。
答えはNOです。こういった価格論争はそもそもゲームにおいて価格の付けられ方を理解していない人が多いことが原因の核であると考えます。
ゲームの価格はグラフィックがいいから高いとかストーリーが凝っているから高いとか、そういった端的な理由ではなくて、そのゲームがいったいどのような層に求めていて（これが市場の大きさ）、その市場でどのような価格で売れば開発費を回収することができるのか。こういった工程を踏む必要があります。
つまりゲームの内容で価格は決められていないのです。コアなユーザー層に向けたゲームならば買ってもらえる数が減ってしまうので必然的に価格を上げなければ回収費を回収できません。（特にこのような傾向は和ゲー、いわゆるJRPGなどが当てはまります。）
例えば「アサシンクリード ヴァルハラ」というソフトは約5000円もあれば買えるのですが、「ゼノブレイド2」というソフトは約7000円という価格設定。もしも「価格が高い＝良いもの」という定義があるのならば後者の方がきっと良いはずです。
しかしながら前者は前者で優れている面もありますし、後者と比べて価格が低いはずなのに私は同じように楽しむことができました。
ではなぜ「ゼノブレイド2」は前者と比べて2000円も高いのか。それは前者と後者では目指しているユーザー層が全く異なっていて、開発費を回収するためには必要な価格だからです。
前者は世界規模での発売をしており例えソフト一本の価格が安くても十分に開発費を回収することができます。しかし後者は前者と比べコアなゲーマー層からの支持が主で同じように5000円で売ってしまえば到底開発費を回収することはできません。
だから2000円上乗せで発売する必要があるのです。ゼノブレイド2はこれを知らずに批判する人が結構いたので本当に残念でした。もちろんプレイヤーからしてみれば「そんなんどうでもいい」と思うことも納得はできますがそれだけで過度にゲームを批判するのはどうかと思います。
そもそもゲームは“中古“が存在しますよね。ランチやサービスといった値段を変えられないものとは違い、少し値段を落とした買い方もあるゲームにおいて「このゲームは高いのに内容がダメだった！クソゲー！」というのはどうかと思います。安くなるのを待たずにすぐに買ってしまったのはあなたでしょと。
ただ！！まぁこれだけいっておいてなんですが、ゲームの価格に文句を言いたくなる人の気持ちも分かります。だからこそその原因の一部を解明してみました。
現在の無料ゲーは質が良すぎて有料ゲーを潰しにかかっている
これです。今現在出ている「フォートナイト」「APEX」などのゲームは無料なのにも関わらず有料ゲームと同じぐらい楽しめるせいで、いざ中途半端な有料ゲーが出されると「価格高いのにダメじゃん！！」と言いたくなってしまう原因に繋がっているのではないでしょうか。
一度でも今の流行りの無料ゲームをプレイした方なら分かると思いますが、「これ無料なのかよ！？」と思ってしまうぐらい本当に面白いのが今の無料ゲーなんですよね。
「無料でこれだけ遊べるなら有料ゲーム買わなくてもいいや」なんて言う人もいるにはいますし、やはりタダというのは強すぎる。
ゲームにおいての価格論争……もう少し理解ある人が増えればいいですね。
